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十条銀座商店街



明るいJ村銀座商店街。

通称「十条銀座商店街」。

テレビの情報番組やら雑誌やらで、
都内有数の昭和なアーケード商店街として
取り上げられ続けているせいだろうか、
オウムガイか
シーラカンスか
はたまたガラパゴスリクイグアナか、
生きた化石の如き
商店街の佇まいをひやかしに来る
村外からのお客さまも多くなった。

かき氷が名物の
甘味喫茶の「だるまや」さん。

長瀞の天然氷を使っていた頃も
人気だったけれど、
長瀞の氷の入手が難しくなり、
日光の天然氷に切り替えた今も
ますます大繁盛。

休日ともなると行列ができており、
地元村民でも夏の暑い盛りに、


  「ちょっとかき氷でも……」


と気軽に入店するのは難しくなってしまった。

鳥のつくね団子をフライにした
1個10円の「チキンボール」が名物の
「鳥大」さんの行列も
心なしか以前より長くなった気がする。

「あい菜家」さんの活躍で、
惣菜屋さんもずいぶん増えた。

あ、超安売り衣料店の「みどりや」さんに
引き寄せられるようにして
古着屋さんも増えてるなあ。

その反面……

作り出された賑わいとは裏腹に、
長いことシャッターが下りていたと思ったら、
ある日突然、
建物ごとごっそり姿を消してしまう
老舗も少なくない。

ごっそり。



ごっそり。



跡地に生えた巨大な雑草。



何だろう、桐の幼木にしては背が高すぎるか?

座布団くらいある大きな葉を茂らせて、
今やアーケードの屋根を超えそうな勢いだ。

この雑草。



あくまでも個人的な偏見に
基づいた連想だけれど、
H・G・ウェルズの
『宇宙戦争』に出てくる
火星人の戦闘機械を思い出す。

 

ウエルズの小説の原題は
“THE WAR OF THE WORLDS”。



「世界の間で闘われる戦争」、
というのが原題のニュアンスだろう。

村の一角を占める
商店街を舞台に闘っているのは。

どの世界とどの世界なんだろう?




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「今ココ」に注意



2014年10月11日、土曜日、お昼前。

明るいJ村駅前を視察中に、
ヤマブドウの実を見つける。

駅舎と通りを隔てる
金網フェンスにかかった
古い商店街の手書き地図の横に
それは生えていた。



気がつかなかったなあ。

房の先にはまだ緑の実も残っている。

暗い紫、烏羽色(からすばいろ)
実が色づいたのは
極最近のことだったんだろう、
それでようやく目につくように
なったのかも知れない。

子どもの頃、
これを使って、
ままごと遊びをしたっけ。

実を潰すと結構すごい匂いがして、
えずいたりしたなあ。

なつかしさから、
役場に戻り「ヤマブドウ」について
ネットで検索。

結果。

あっさりこれが
「ヤマブドウ」でないことが判明。(汗;)

ごめんなさい「ヨウシュヤマゴボウ」でした。

しかも。

毒草。(@O@;)

厚生労働省のHPによれば、


  「果実と根に有毒成分を含み、
   食べると腹痛・嘔吐・下痢を起こし、
   ついで延髄に作用し、
   けいれんを起こして死亡する。
   皮膚に対しても刺激作用がある」
   

発症は食後2時間とのこと。


  「実が美味しそうなため、
   幼児が間違って口にするおそれがあるので、
   人家の近くに生えてきたものは、
   実が熟す前に刈り取る方がよい」


との記載も。

ううむ。

道理で匂いがきついと思った・・・・・・

この時期、J村にお越しのみなさま。

こちらの地図の上部中央、
水色で「今ココ」と表示のある場所には
毒草が生えています。



どうぞご注意くださいませ。


新しい光



2014年10月。

3人の日本人に
ノーベル物理学賞が授与されたニュースが
世界中を駆け巡った。

受賞は「青色LED」開発の業績を
讃えられてのことだ。

既に開発されている
赤色・緑色LEDに
今回の青色が加わることで
「色の三原色」が揃った。

 

白熱電灯、蛍光灯と比べ、
飛躍的に長寿命で
なおかつエネルギー効率の高いLED。
青色LEDの開発は、
照明のみならず、
新世紀を象徴する新しい光の
工業製品への応用範囲も
爆発的に広げたとのこと。

人工的な光を使った
様々な表現の可能性も
大きく広がることだろう。

今回のノーベル物理学賞のインパクト、
相当なものがあった模様。

というのも、
ノンキな明るいJ村でさえも
反応しているからだ。



ペンキの青に加えて、
LEDの青がこちらの店先を飾る日が
いずれくるのだろうか?



それとも新しい光が
村にやってくるころには。

この店先自体が
煙のように消えているだろうか?

  

近未来の定点観測候補として、
ここに記しておくことにする。

定点観測・その1



★物件名:ゴボウ巻き
★所在地:J村内某公園

①2009年2月14日撮影(午前11時頃・晴天)



②2014年10月4日撮影(午後4時頃・曇天)



【メモ】

・「ゴボウ」部分の経年変化の状態から
 これが根を張った植物ではなく
 やはり「杭」であったことが判明

・次回観測日時は未定

※参考レポート

認めん



2014年10月4日、土曜日、午前7時頃。

テレビのニュースでは、
明日から台風18号の影響で
天気が崩れるとの予報。

雨が降り出すまでの時間を
何となくもったいなく感じ、
朝食前の10分ちょっとを使って、
自転車で村内を視察することに。

文字通り「朝めし前」のプチ・ポタリング。

明るい曇天の下、
サドルの上で風を切るのが心地よい。


 「オレ的には、
  今日1日をまだ始めた
  つもりはないんだけど……」


という風情のステテコ姿のおぢさんが
路上でぼーっとしている。

玄関ポストに
新聞を取りに出てきた
髪ぼさぼさのおばさんが着ている
色あせたピンクのスウェットは
きっと寝間着なんだろう。

部活動だろうか、
スポーツバックを下げた
制服姿の女子高生が、
確固たる足取りで歩道を行く。

今まで通ったことのない
真っ直ぐな細い路地に入ってみる。

ブロック塀越しに、
開いた窓の中をちらりとのぞくと、
薄暗い蛍光灯に照らされた
古い箪笥が見えた。
 
路地を抜け左折する。
 
やがて道が下り始める。
 
下り切り、
そのままくねくねと
蛇のように伸びる車道をいく。
 
ペダルをこぎながら
朝の空気を胸いっぱい吸い込む。


  (もう秋なんだな……)


そう思ったとたん、
歩道沿いに咲いた
大きな向日葵の花が目に入ってきた。




  「もう秋だと?わしは認めんぞ」


叱られた。

詫びるような気持ちで、
シャッターを切った。