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スイート・メモリーズ



2014年10月29日、水曜日、夕刻。

友だちのとんかつ屋さんを訪ねて
江戸川区の瑞江(みずえ)に行った。

とんかつ二条」というお店。

わが村の通称「十条」とは
「条」つながりの店名ということもあり、
タダならなぬご縁を
勝手に感じていたこのお店、
6月に火事になり
長期の休業状態だったのだが、
無事修復成って
9月10日に再オープンを果たした。


  「よかった・・・・・・」


胸をなで下ろしつつ、
中々足を運べなかったのが、
過日、間が合ってお邪魔できたような次第。

瑞江の駅から地上に出ると、
電線の格子模様の向こうで
西の空が暮れかけていた。



2分も歩かないうちに店に着く、
17時半の開店直後で、
客はまだ私1人だけ。

唯一焼け残って
そのまま使えたという
カウンターの席に腰掛け、
目の前で調理をするマスターと
雑談しながら見回す明るい店内に、
火事の痕跡はみじんもない。

楽しみにしていた
ロースかつ定食をいただく。



分厚い極上肉を使った
揚げたてのカツにかぶりつく度に、


  「なんでこんなに柔らかいの?」


といつも思う。

ソースだけではなく、
常備されている
桜色のアンデスの岩塩で
さっぱりといただくのも楽しみの一つだ。

かなりのボリューム、
でもぜんぜんもたれない、
本当に美味しい。

店で供するお肉や野菜やお酒同様
よく吟味されたお米、
炭水化物中毒患者泣かせのごはんがまた旨い。

粒がぴしっと立っており
ぴかぴか光っている、
新米が出回るこの時期は美味しさ倍増。

「おかわりっ!」の一言を
のみ込むのに誠に難儀したが、
これもいつものこと。

後の席があったので、
デザートの栗のアイスクリームは
辛うじてがまんする。


  「これギターもつなげるんですよ」


マスターがカウンターの向こう側から出てきて、
新設された自慢のオーディオ機材に
赤いエレキギターのプラグを差し込んだ。

しっとりとつま弾く曲は
松田聖子「スイート・メモリーズ」。

とんかつ二条。

カツのつけ合わせは生野菜だけじゃない。

生演奏も。

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