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崖の上のゴースト②

2月某日、日曜日、時刻は午前10時半頃。

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天気は上々。職員K、Yの足取りは軽い。

J村S水坂公園脇の崖の上から、A村の谷地(やち)へ。

高低差は20mくらい。

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階段の手すりの向こうに見える木立、
叔父が「お化けが出る」と言ったI付公園の高台です。

視線を右に転じると、谷地の家並み。

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その向こう、写真のほぼ真ん中奥にK神社の高台、
緑青をふいた神楽殿の屋根が見えます。

左手の木立はH寺。

長い階段を下りる。

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この時、叔父がしてくれたお化けの話を
特に意識していたわけではないですし、
明るい昼日中に、
何かの影にびくついていたというわけではないのですが・・・

私たちは、公園ではなく、
K神社に向かうルートを取りました。

10分くらいかけて、
日曜の朝の谷地の細い路地を抜け、
K神社の崖下に到着。

石段を登って、

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降りてきた崖と歩いてきた谷地を振り返る。

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まだ日は高く、
おかしな気配は何も感じられませんでした。

しかし。

およそ人間の感覚や意識ほど、
いい加減であてにならないものはありません。

どれだけあたりが明るかろうと。

どれだけのどかな気分に包まれていようと。

好むと好まざるとにかかわらず。

出会うときには、出会うものなのです・・・


(※3/24に続きます)

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崖の上のゴースト①

武蔵野台地の北東端に位置するJ村では、
幾筋かの高台と、
その間を走る谷地(やち)が入り組んでいます。

2月下旬の日曜日の朝。

抜けるような晴れ空に誘われて、
J村の北、
高台と谷地の入り組み方が
さらに激しいA村まで散歩に。

この日のメンバーは、私Sと、KとYの3名。

高台の路地を歩いていると
切り立った崖に行きあたり、
いきなり目の前に、
大きな空と、崖下の家並みが現れる。

両側を高台に挟まれた谷地に下りると、
そこはいつも、眠り込んだように静か。

アップダウンが激しいので
歩くのがきつい時もあるんですが、
そんな風景の変化が楽しくて、
長い坂道と階段が縦横に走るA村、
好きな散歩コースの1つなんです。

 「J村の北の縁からずーっと崖を降りてA村に入って、
  また上ったところにあるI付公園なんて、
  オレが子どものは、
  お化けが出るって言われてたんだぜ」

これはJ村暮らしが長い叔父の言葉。  

昭和30年代のことでしょう、
J村とA村の境のあたり、
昔はかなり寂しい場所だったようで。

でも、時は移って平成の御代、
世紀も20から21にあらたまって、
村々の様相は一変しています。

しかも、この日は天気も良かったし、

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全行程を踏破して2時間弱の散歩コースで、
出発点の駅前あたりを歩いていたのが
まだ朝の10時を回った頃でしたから、
J村銀座商店街のアーケードを抜け、

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さくら餅欲、草餅欲をかき立てられつつ、
さらに進んでF士見銀座商店街を抜け、

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もう何度目だろう、
鄧小平さんの夕飯が
担々めんであったことを学び直し、
K状7号線を渡って
気分も軽くJ村の北の縁に出たときには、
まさかこの後自分たちが、
本当にお化けに出会うことになるとは
予想もしていなかったのです。


(※3/19に続きます)