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ガードレール

2011年元日、午後。

職員Yと徒歩で村内を視察。

戸外のピリッと冷たい空気が、
おせちとお餅とお酒でダレ~とした体に心地よい。

宛もなくふらふらと、
駅近くの交差点までやってくる。

信号待ち、あたりを見回す。

年始の挨拶にでも行くところか、
それともその帰り道なのか、
以外に人通りが多い。

信号が青に変わり、


  「とりあえずJ村銀座まで行ってみようか」

  「いいよ」


Yと話をしながら横断歩道を渡る。

横断歩道の向こう側の
歩道沿いのガードレールが目に入る。

ガードレールの支柱に、こんなものが。

af1fcb19.jpeg







誰かが落とした毛糸の帽子。

それを拾った他の誰かが、
落とし主が後で探しに来た時のことを考えて
支柱に被せておいたんだろう。

と、今写真を見ながら思うけれど、
その時はほとんど何も考えず、
何の気なしに様子をカメラに収めただけだった。

交差点を通り過ぎ、
軒並みシャッターの下りた
J村銀座商店街へ。

商店街のアーケードの途中、
この日のお昼前にあった
小火騒ぎの跡を横目に見ながらさらに進み、

ea1292b9.jpeg







富士見銀座を突っ切って、清水坂公園まで。

公園を東へ抜け、
高台の上の小さな神社にお参りし、
Yと2人、この日は役場へと引き返した。

実際、役場に着く頃には、
ガードレールの支柱に被さっていた
毛糸の帽子ことなんてすっかり忘れていたし、
2週間近く思い出しもしなかった。

つい先日、出稼ぎ先近くの路上で、
この光景を見るまでは。






ebd98e8f.jpegab00e61a.jpeg







底冷えのしてきた東京で、
どこかの誰かがガードレールの寒さを思いやり、
こうして毛糸の帽子を被せて回っているのか?

もしや、最近巷を賑わせている伊達直人さんの仕業?
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%82%AC%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%82%AF

よくわからないけれど、
帽子を被せてもらったガードレールが、
まるで笠地蔵のように、
どこかの誰かのところに
恩返しにいくシーンを想像すると、
ちょいとだけ寒さも和らぐような気がします。

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