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ペイティさん

以前こちらのエントリーでも触れました、 
http://akaruij.blog.shinobi.jp/Entry/70/
清野とおる氏のマンガ『東京都北区赤羽』。

目下第4巻まで刊行中。

東京都の北区の、
しかも赤羽という限定されたエリアでのお話のみで
突っ走っておられるにも関わらず、
一向にネタの濃度が薄まりません。

むしろ、巻を追うごとに、
どんどん濃くなっているような気がする。(笑)

このまま濃くなっていったら、
恐ろしさのあまり、
ご近所である、
ここJ村に住んでいられなくなるかもしれない。

おっかないような楽しみなような、
何とも言えない心持です。

さて・・・

昨日の夕刻、ちょっと不思議なことがあったんです。

場所は明るいJ村駅、下り線ホームの中ほど。

時刻は18時40分くらいだったでしょうか。

私、いつものように、
埼京線に揺られて出稼ぎ先から帰ってきたわけですが、
電車がJ村駅に到着し、
扉が開いて他の乗客といっしょにどどどと降りたところ、
すぐ目の前、ホームの線路際で屋根を支えている鉄柱の根元に、
体育座りをしている人がいる。

人波はその人が座っているところで2つに割れ、
その先でまた合流し、改札に向かって流れていく。

かつてエジプトを出たモーセが海を割ったように、
この人は埼京線の乗客の波を割って、
なんでまた選りにもよってそんなところで?
という場所にぺたんと座りこんでいたわけです。

どうしたんだろう?具合でも悪いのかな?と、
少しだけ歩みを遅らせ人波越しに目を凝らすと、
そこにいたのは、
スカーフのようなもので髪を覆った女性。

スカーフの下の垢じみた顔には憂いを湛えた表情が、
所持品なんでしょうか、
彼女の足元にはビニール袋がいくつか。

『東京都北区赤羽』の愛読者なら、
もうお分かりの方も多いと思います。

この方、第1巻から登場している「ペイティさん」。

実在の人物、住所不定の女性で、
赤羽界隈に出没する、
さすらいのアーティストでもあります。

いつかお会いしてみたいと思っていたんですが、
当方、もともと臆病な上に、
じっと立ち止まることもままならないような場所と状況。

やむなく素通りしましたが、
彼女の無事と生存を確認できただけでも
よしとするべきなのでしょう。


でもなあ。


何だかひどく悲しそうな顔をしていたなあ。


大丈夫かなあ、ペイティさん・・・
 

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