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3月10日、水曜日。
明るいJ村駅から南南東へ約11km、
歌舞伎座で芝居見物。
偶然頂戴したありがたいご縁で、
足を運ばせていただきましたが、
私、日頃から歌舞伎に親しんでいるわけでも、
また詳しいわけでもないのです。
ちなみにこれが、この日の演目。
拝見したのは第三部、
「菅原伝授手習鑑」の一幕「道明寺(どうみょうじ)」と、
能を元にした舞踏劇「石橋(しゃっきょう)」。
「道明寺」、
イヤホンを使って客席で聞ける巧みな解説のおかげで、
筋立てや場面の意味も何とかつかめました。
衣装や舞台美術の美しさ、
小道具の可愛らしさ、
役者さんたちのセリフ回しの響きの心地よさ
立ち居振る舞いの見事さ、
ぐーっと緊張させ観客を引きつけたかと思うと
一転して弛緩し笑いを誘う緩急のある演出の妙・・・
心揺さぶられ、すっかり痺れてしまいました。
「石橋」の華麗な踊りと大立ち回りには
ただもう目を見張るばかり、
すーーーっと胸が空きました。
いやはや「浮世を忘れる」とは、まったくこのことです。
おそらく、かつての江戸の観客たちが体験していたのは、
今よりもうす暗い照明の下での
より陰影の濃い舞台だったんでしょう。
町中の電飾も映画もテレビもラジオも
インターネットもない世界にあっては、
それでも十分に刺激的だったでしょうし、
光と闇の対比がもっとはっきりとしていて、
舞台の上にはまさに浮世離れのした、
魔法ようなスペクタクルと神秘が
あったんだろうなあ、きっと。
歌舞伎座、今年の4月の興行をもって改築のためいったん休館。
この佇まいもこの春で見おさめ。
これを機会に、
改築成った歌舞伎座にも足を運んでみたい気分。